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急すぎるその人の登場にテンパる。同じマンションのただの住人ってだけで、名前も知らないその人が何故このタイミングで現れ、見ず知らずのあたしに声をかけてくるのか。
さっぱりわからない状況に、涙も引っ込む。
今日もとってもシンプルな服装なのに、独特なオーラを漂わせてるその人の視線は柔らかく。なのに、まっすぐにあたしを見つめてくる。
慰めて…?やろうか?って?
ようやくソレを理解しながらも戸惑う。
どう答えたらいいのかわからない。
「言っとくけど、聞きたくて聞いたワケじゃねぇからな」
「?」
「こんなとこでヤってるおまえらが悪ぃ」
そこでやっとマサ君とのやり取りを聞かれてたんだって事に気が付いた。
聞かれてたのかと思うと恥ずかしさしかないけれど、仰る通りこんなところでやっていたあたしが悪い。誰に聞かれていても、文句など絶対に言えない。
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