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第三話
第三話? 突然開いたアサルトドアの本
ーーーバサッ!ーーー
ーー!!ーー
エレナが、物静かな宝物庫の中を探索していたときだ。
背後で何かが落下するような物音が響く。
あたしが宝物庫に入ったのがバレタたのか? と、声をあげずに歯を食いしばって驚きヒヤッとする。
しかしあたりを見回すも人の気配は無かったのだが、エレナの本心を語るのであれば、宝物庫の外にあるゼルダ城で度々起こる爆発音よりも驚いたらしい。
その直後のことだ、周囲が何らかの帳で覆われたかのような微妙な気配とともに周囲の音が失くなっていく。
まるで雪が振ってきたかのような、周囲の物周囲の物音を吸収して物静かになるような独特な静けさ。
キーンという耳の奥で響く耳音。のみで、一切の物音が完全に消失。
それと同時に周囲に漂うのは協力な魔力の気配。
ガラスを鉄の爪で引っ掻いたりする時の不快な音が聴こえたときと一緒の感覚。
全身の鳥肌が立ち、薄気味悪い寒気とおぞけに身震いする。
物音がした方向を、よくよく見渡せば床に落ちていた一冊の本が見開かれ、風もないのにページがペラペラペラペラ! っとめくられるている。
確か、この本は、表表紙も裏表紙にもおろか背表紙にも文字も図柄も記載されていない一冊の本だったハズだ。 とえれなは思考をプレイバックさせる。
周囲にそれと似たような本が何冊もあったので、どうせ歴代の王様の誰かが集めたくだらないものだと思っていた。
だが、違う。 エレナは直感する。
スクルージディスコニアン領主のスクルージし氏の依頼。
「ゼルダ城の別棟宝物庫にある一冊の本を回収してきてほしい」
ゼルダ城、地下牢獄の看取、サラの仲介で、スクルージ氏からの依頼を受けたエレナは眼前の光景を見て、これがスクルージ氏が求めているものだと確信。
すぐにそれを拾い上げ、回収して持ち去ろうとしていたが、その光景に目を離すことが出来ないでいた。
この 本が物音とともに勝手に開かれ、風もないのに勝手にページがめくれる現象と、めくれるのがとまりそのページにかかれている内容の最後。
以降、白紙であったヵ所にボワッと青白い炎が灯り、文字を書くように動く。
【ベラ=ハインド=リブレッド】【サントス=シルベーヌ=ベック】【ハリー=ボクスター=カサンドラ】
と………三人の名前が記され、勝手に開いたと同様に、パタンと音を立てて本が閉じる。
エレナは揺らめく炎の動きを目で追いながらも前述の文字列を見ていた。
「なんなのコレ?」 と首を傾げ全くわからない状態。
だが、一つだけわかるのは、エレナ自身が知っている者達の名前が多かったことのみ。
それ以外の名前については全く知らない。
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