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「なあ、兄弟ってさ、遺産の分割で揉めるんだろ」
突然、ンーーーーーーー介太郎子が言った。
「え?そうだけど?」
ポガロが答える。「口を開くな!」と公安委員の一人が言った。しかし、ンーーーーーーー介太郎子は構わず続ける。
「でも、俺たちって一度も金の事で揉めた事ないよな。あの犯人たちが残していった金と家を、三人で協力して使った」
「じゃあ、俺たちはやっぱり兄弟じゃないのかもな。もう、そんな事は本当にどうでもいいけど」
ペ292が言った。
「いや、きっと俺たちは凄く良い兄弟だったんだよ」
ポガロが笑う。
公安委員たちの指がトリガーにかかった。
「そうか、俺たちは凄く良い兄弟だったのか。凄く良い、松吉、竹吉、梅吉の三兄弟……」
ンーーーーーーー介太郎子、もとい梅吉が言った次の瞬間、トリガーが引かれ数十発の銃弾が松吉と竹吉と梅吉の身体を貫いた。
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