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「和哉くん寝る前はあんまり水飲んじゃだめだよ」
姉として何とか和哉くんのオネショを治してあげたいと思った。
「飲んでないよ」
「布団ちゃんと掛けてる？ 寝相悪くて布団剥いじゃうんじゃないの？ 夜中冷えちゃうんじゃないの？」
「ちゃんと掛けてるよ。それに腹巻きしてるし」
叔母ちゃんも色々考えているようだ。だったら何でオネショなんてするんだろう。私にはオネショした記憶がない。
精神的なものーー。お父さんとお母さんはそういっていた。それって何だろう。お母さんに聞いてみた。
「和哉くんは寂しいのよ。お父さんやお姉ちゃんと離れ離れになって、幼稚園のお友だちとも会えなくなって、知らない所へ引っ越してきて不安なのよ。寂しいのを我慢してるのよ。だから聖子が優しくしてあげてね。お姉ちゃんになってあげてね」
「寂しいとオネショしちゃうの？」
「あとご飯食べられなくなったり寝られなくなる人もいるわよ」
「ご飯食べられなきゃ死んじゃうじゃん」
「ウサギも一匹だと寂しくて死んじゃうっていうしね」
それは大変だ。和哉くんが死んじゃったら嫌だ。何とかしてあげなきゃ。でもどうすればいいんだろう。
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