弟ダイアリー

　叔母ちゃんはお母さんと荷物を下ろしに外に出ていった。1週間泊まるのだから荷物もたくさんあるのだろう。

「和哉、お祖父ちゃんに挨拶しなさい」

　私と和哉くんはお祖母ちゃんに連れられ茶の間の仏壇の前に座った。お祖父ちゃんやご先祖様がいるのだ。

「お祖父ちゃん、和哉が来たよ。ほら、お祖父ちゃん嬉しいっていってるよ」
「いってないよ」
「いってるよ。お祖母ちゃんには聞こえたよ」

　そういうとお祖母ちゃんは和哉くんを抱きしめた。私がそんな事いったら「ご先祖様への尊敬がたりない」と1時間は拝まされるのに。

　まだ人見知りしている和哉くんと2人、話をするでもなくテレビを観ていると、叔母ちゃんたちが車から荷物を運んで来た。大人3人で何回も運んでいた。今年は叔母ちゃんと和哉くんの2人なのに、変なの。