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なに言うてるんや。
優はそう言葉にしたつもりだったのに、情けないことに口はひらきっぱなしで一音も声にはなっていなかった。
暁生は二人きりのときはめったに優に触れてこない。
それは見せつける第三者もいないのに、愛情をアピールしても意味がないからだと優は思っている。
だから気まぐれだとわかっていても、こんなふうに誰もいない場所でじっと見つめられながら体に触れられると、頭がパニックになって、不安と羞恥で心臓が警告音を鳴らしだす。
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