第43話公認

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第44話お返ししなきゃ 【お返ししなきゃ】 俺は、齋藤部長を放置して裕子さんと2人で橘専務の所に。 役員室で 「どうした?」 「はい、齋藤部長の事です」 「何があった?」 「異常なくらいしつこく裕子さんを誘うんです、お祝いしてあげるから2人で食事に行こう、とか」 「そうなのか?」 「はい、克己君がすぐそばにいるのに、誘ってくるんです、いくら断っても、それはセクハラだと言っても。 終いには、克己君をにらんで、お前の事覚えておくぞ と言って脅してくるし、叔父様、私どうすればいいかわからなくて」 「齋藤部長は会長の姪御さんの旦那さんと聞いたんですけど」 「ああ、社長の従妹の旦那で、実質婿養子みたいなものだ」 「色々いやな噂があるようなのですが、本当なんでしょうか」 「ああ、どこまでが本当かわからないが、概ね噂の通りのようだ」 「俺達が婚約しているのに?」 「そうだ、中には、陰で、彼の事をハイエナと呼んでいる者もいる。 この前の名古屋の出張の件で意地になってる所もあると思うが、まあ、裕子ちゃんの過去の件とその容姿から目をつけられたんだろうな」 「齋藤部長の奥さんはこの事知ってるんですか?」 「お嬢様として小さいころから育てられたから、世間知らずというか、気づいていない可能性が高いな」 「わかりました、あの、専務のお知り合いの弁護士さんを紹介していただけませんでしょうか」 「ん?法的に処分するのは、一応創業者一族だから、やめてほしいんだが」 「はい、法的ではない間接的な方法を考えました、 その弁護士さんの知り合いの興信所を紹介してもらいたいんです」 「……興信所……そういうこと…か」 「はい」 「しかし、彼のソレはほとんど地方にいるから、かなりの費用がかかるぞ」 「大丈夫です、ねっ」そう言って裕子さんの方を見る 裕子さんは暗い顔で専務と俺のやり取りを聞いていたが、俺が、 「ねっ?!」と言うと、 「いいの?」  「うん、ほら家賃収入がどんどんたまって大変な額になってるから」 「うん・・・」 「裕子さん、俺はそんなお金より、裕子さんと俺の邪魔をする奴を許せない、なんとしても排除したい、だからいいでしょ?」 「わかったわ、叔父様、お願いします」 「わかった」 さっそく翌日、橘専務から内線がかかってきたので 専務の部屋に。 専務はこれから会議がはいっていて、その後金融機関との会合とかで出かけるから、気にしないでこの部屋を使ってくれと言われ、弁護士の先生と興信所の方と俺と裕子さんの4人で話合いが行われた。 斎藤部長の事を説明し、各地にいるだろう女性を探し当て、その現場を撮影・・できれば・・・ アレの現場が撮れるいいんだけどな~ なんて言ってみた。 『本気でそれをするなら、数百万円はかかりますよ』 「大丈夫です、いくらかかっても構いません、現金で用意できます。思いっきり調べてください」 「経費がかなりかかるでしょうから」 と言って、とりあえず経費の分です。と言って、ある程度のお金が入った分厚い封筒を渡すと、それを見て 『それじゃあ思いっきり、やりますね』  ってうれしいお言葉をいただき、思いっきり期待して待つことに それから、興信所の方が毎日会社の前で張り込み、あいつが出張に行くと一緒に追跡・・・24時間毎日、全部の行動を報告してくれた。 そして、各地にいる女性についてもかなり詳しく。 出張先ごとに違う女性が・・・出張先ではホテルの時もあれば、女性の部屋に泊まって朝そこから出張先の支社や支店に行くところ事もあるみたいで、しっかり動画を・・・ もう少し証拠がほしい、相手の女性についても詳しく調べてほしい、その親御さんの住所とかも、とお願いすると、 「なるほど、そういうことですね、では相手のご実家、ご両親についても詳しく調べますね」 興信所の人がそう言ってくれた 引き続きお願いして、必要経費の前金としてさらに同額のお金を振り込む事を伝えると、また何かわかったら報告すると言う事になった。
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