後日談のはじまり

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オトナの恋愛は・・ 好きだけでは、突っ走れない。 結婚が前提になると、いろいろな当事者以外の要因が、 複雑に、絡み合ってくるのだ。 天音は病院を出て、すぐ前のバス停に向かった。 病院からは、色々な人が出入りする。 その一人ひとりに、家族があり、物語がある。 天音は、もう一度、腕組みをして考えていた。 自分と久遠との接点、ビジネス、恋愛対象、結婚対象として、成りうるのか。 久遠はわんこのように、なついてくれるし、愛情表現もストレートだ。 しかし、 その家族に、その環境に、自分は受け入れられるのだろうか。 彼はまだ若い。セフレもいる。 恋愛経験も豊富だろう。 好きです。愛していますという言葉で、すべてが解決するなんて、 夢見るお年頃でもないはずだ。 まだ遊びたい年齢だろうし・・・ 金もあるのだろう。 外資系幹部エリートという肩書と、財力。 若い女の子が、こんな優良物件を、放置するはずがない。 天音は大きく息を吐いた。
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