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思わず周りの景色に見ほれながらも、ここがどこだか考える。そしてなんでここにいるのか思い出そうとするが、思い出せない。おれ何してたんだっけ?
とりあえずせっかくこんなきれいな場所に来たんだから探検しよう、と思いそこら辺を歩きまわる。それにしても本当に花ばっかりだな、ほかに何かないわけ?
「お、桃がある」
わりと背の低い樹になっている桃をみつける。お腹もすいたし食べようかな、と樹によじ登って桃をとろうとすると、下の方から声が聞こえた。
「駄目よ、それを食べたら」
声がした方をみるとそこには女の子がたっていた。誰だろう? 女の子ってことはわかるんだけど、顔が良く見えない。おれはなんとなくその子の言うことを無視できず、桃をとらずに樹から降りる。
「やっと見つけた。ほら行くよ」
そう言ってその子はおれの手を引いて歩いていく。誰なんだろう、この子。でもなんとなく怖い子じゃない気がする。そうして手を引かれてきた場所は最初の湖があるあの場所だった。
「ねえ、おまえってだれ」
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