2,生徒

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 最も、当時のプライベートは今の現実だけども。  理想は理想。プラスは感じられない。 「呼びたくないと?」 「そういうわけではありません。純粋な疑問です」 「なら、答える義理はない。君が知っている回答そのものだ」  自分の中にある感情は、新たに蓄積されたものばかりではない。それを示すための言葉だと、私は想像した。  私は、彼が私に『先生』と呼ばせる理由を知っていた。  私は、教師としての今城想の、理想の生徒でもあるから。  だから私は今城先生が勤めていた学校の、セーラー服を着ている。私は彼を「先生」と呼ぶ。そのくらいの理想は、今も叶え続けてあげてもいいと思っているから。 「……私という存在は、運営ゲーム一つにつきに一人、必ず存在するガイドです。名は、先生によって付けられましたが」 「そうだ。そして、ゲームの数だけガイドがいる事実を、全て一人のガイドだと認識し、僕自身の中でねじ曲げている」 「生徒は教師から学ぶものです。ですがガイドは、運営者を導くもの。立ち位置からして、生徒とガイドは全くの逆です」 「構わない。両方を兼ね揃えているのがユウだ」 「まあ、私はアナタの思い通りに動いていましたからね。その願望を拒否しない限り、その考えは間違っていないでしょう」 「拒否する気は?」
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