3,資金

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3  ああ……これはピンチだ。  この現実でのここ数日、今城先生の散財は凄まじかった。四百万円あった資金が、今はゼロが二つも消えており、まもなく三つ目が消えようとしている。  そもそも四百万程度で学校を運営しようというのが狂っていると、以前の現実でも彼はぼやいていた。文句を言っても資金が増えるわけではないからか、今は大人しく授業料の徴収日を待っている。現在進行形で赤字運営。設備の維持費、教師陣への給料を泣く泣く支払う未来。 「寄付金の五十万円はどうなさったのですか?」 「見ていたくせに何故聞く」 「口に出すことで失敗を見返し、同じ失敗を繰り返さないようになるかと。新しく追加された飼育動物、ライオンとチーターの購入は、直ぐに必要なものではなかったと思いますので」 「君が言ったら見返しにならないじゃないか」  全くもってその通り。我ながら矛盾している。代弁したのは彼が口に出す気がないことが伝わってきたからだ。それなら私が言って聞かせた方が、少なくとも小さな反省には繋がるかと判断を切り替えた。 「ありとあらゆる設備を揃えたい気持ちは分かりますが、唐突な生き物の乱入によって生徒達は混乱しています。このままだと来年の入学者数は今年よりも少なく、創設時よりも大きくなった今、大損害に繋がります。最悪存続の危機。早急に立て直さなくては」 「とはいえ金がないと何も出来ない。今の資金では、設備の一つも立てられないのが現実だ」 「設備を増やしたところで、維持費が増えるだけで資金の調達には繋がりません」  今必要なのは、大きな資金徴収源。運営ゲームで資金を集めるポイントは入学費、部活動の高成績、寄付、そして最も大きいのが――
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