彼の決意

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彼の決意

目が覚めると響くんに腕枕をされていた。 もう部屋は日が昇り明るかった。 あ…私、そのまま寝ちゃったんだ…。 響くんはまだ寝ていた。 響くん、起きてる時は完全に私のオニイサンみたいだけど寝顔は可愛いんだよね。 私は幸せな気持ちで響くんの髪の毛を触っていた。 まだ、寝てる… 私はそっと響くんの頬にキスをした。 響くんの目が開いた。 「……」 私は赤い顔で彼の顔を見た。 「ひ、響くん、おはよう。」 「…みお、早速催促してんの?」 「ち、違うよ。」 響くんは私を抱き寄せて頭を撫でた。 「みお、俺、一晩中キスするって言ってんのにイったらそのまま寝ちゃうもんな。」 「えっ…本気だったの?」 「冗談に決まってんだろ。」 私は頬を膨らませた。 「昨日はちょっと激しくしちまったもんな。みお、悦んでたけど。」 響くんは笑って私の頬を指で押しながら言った。 「べ、別に悦んでなんか…」 「トロットロだったのに?」 私は真っ赤になった。 「あー可愛い。みお、全部この反応天然なんだもんな。」 響くんは甘い笑顔で私にキスをし出した。 「…やべえ、この流れだと俺、またこのままみおを食っちまうな。」 響くんは顔を離した。 別にそれでもいいんだけどな…。 私はポワンとした顔で響くんを見つめていた。 響くんはベットから起き上がってホテルの寝間着を取ってきた。 「みお、これ着て。」 「う、うん…」 私も身体を起こして渡された寝間着を着た。 「俺も一応着るか。」響くんも寝間着を着た。 響くんが起き上がったまま枕を背にベット持たれたので、私も同じようにした。 「みお、俺、実は話があって…」 「え?」 響くんは私の顔を見つめて言った。 「みお、教員宿舎を出て俺と一緒に暮らさねえか?」 え?
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