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中学時代
私は無事に第一希望の私立中学校に合格した。
周りはお嬢様ばかりで内心面食らっていた。
しかしその中にもお嬢様然としていない子たちもいて、私はその子たちと気が合った。
部活は吹奏楽部に入った。コンクールも上位に入る様な部活だったので私も毎日が忙しかった。
高等部に進学していた兄も相変わらず忙しかったので、めっきり会話が減ってしまった。
でも、兄が優しいのは変わらなかった。
そして高校生になった兄は益々格好良かった。
私は格好いいから兄にドキドキするのかと思っていた。
そしてその年の初夏に入った頃、その日は突然部活が休みになった。友達にショッピングに誘われたが私は断った。
ピアノは続けていたが部活が忙しく練習が滞っていたからだった。
家に帰宅してピアノの練習を始めた。母は出掛けていていなかった。
しばらく経つと玄関のドアが開く音がした。
私は帰宅した母だと思って気にしないで弾き続けていた。
「すげえ、ピアノでめちゃ難しい曲を弾いてる」
聞き慣れない声がしてリビングのドアが開いた。
私は思わず手を止めて、声をした方を見た。
見ると兄ともう一人の男の子が呆気に取られた顔で私を見つめていた。
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