高校~大学時代

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一ヶ月後の朝、私は目覚めた。妙にスッキリしていた。 ああ…もうお母さんとお父さんはいないんだな… その事実をはっきりと受け入れていた。 ふと気が付くと私は兄のベットで彼に抱き寄せられていた。兄は寝ていた。 お兄さん、そう言えばお母さんとお父さんが亡くなってからずっとこうして一緒に寝てくれていた… 私はモゾモゾ動いて兄の寝顔を見た。 お兄さんて寝顔も綺麗だよね… 私は思わず兄の頬を触ってしまった。 兄の目が開いた。 「澪、どうした?大丈夫か?」 兄はそう言って抱き寄せたまま私の頭を撫でた。 そうだ、お兄さん、私が夜中に泣いて起きると必ず目を覚ましてこうしてくれたんだった… 「お兄さん、おはよう。」 一ヶ月ぶりに私は兄に挨拶した。 「…おはよ」兄は面食らっていた。 「お兄さん、心配掛けてごめんなさい。私、もう大丈夫。」 「え?」 私は上半身を起こした。兄もそうした。 「お兄さんが傍にずっと付いていてくれたから、もう大丈夫、元に戻ったよ。」 「澪、無理してないか?」兄は心配そうに私を見た。 「うん。何かスッキリしてるの。」 「本当に?」 「うん。」 そう言った瞬間に私のお腹が鳴った。 「…朝ご飯にしようか。」 兄は微笑んで、赤い顔の私の頭を撫でて言った。
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