懐かしい顔

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私が待ち合わせ場所に向かうと遼太くんはもう来ていた。 「ごめん、待った?」 「今、来たところだから大丈夫だよ。」 遼太くんは微笑んで言った。 遼太くんって、こうして見るとイケメンよね。背も高いしスタイルもいいし…って私、なに考えてるんだか。 「お店、俺事前に予約しといたんだ。」 「ありがとう。」 遼太くんが連れてってくれたお店はカジュアルなワイン食堂だった。 席に向かい合って座った。 「遼太くん、飲めないのにいいの?」 「やっぱ飲んじゃだめ?」 「あ、当たり前でしょ。」 「科の先輩と一緒の時は無礼講なのな。」 遼太くん、体育科だからか… 「だ、ダメだよ。」 「わかったよ~」 飲み物と食べ物を注文し、その後食事が運ばれて乾杯した。 「澪さんもお酒飲み始めてそんな経ってねえのになあ」 「え?どうして?」 「だって、澪さんって社会人一年目かせいぜい二年目だろ?」 遼太くんは無邪気に言った。 私は呆気に取られてしまった。 「どうしたの?」 「遼太くん…私、二十七だよ。」 「えっ…」 遼太くんは固まった。 「う、嘘だろ?」 「こんな嘘言ってどうするのよ。」 私は赤い顔で言った。 「で、でもさ、澪さん島にいた時、本当は葛西先生と付き合ってただろ?」 え? 私は突然響くんのことを言われてドキッとした。
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