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懐かしい場所
「ここ…」
私は思わず呟いてしまった。
響くんと初めてデートした場所だった。
「澪さんも来たことあるの?」
「う、うん…」
「俺、島から内地に買い物行く時は、大抵ここに行くんだ。」
そっか、だから響くんもここに連れてきてくれたのかな…
「行こ、澪さん。」
遼太くんは笑顔で行った。
遼太くんと入ったビルは、響くんと行ったファッションビルより更に若い感じの服のテナントが入ったビルだった。
「俺、ここの店でよく買うんだ。」
遼太くんとお店に入り、店頭にならんだTシャツを見ていた。
「へえ~この柄いいね。お洒落だね。」
私も色んな種類の柄のあるTシャツを見て呟いた。
私は、遼太くんの顔をチラッと見た。
まあ…遼太くんは何着ても合いそう。スタイルもいいしイケメンだし。てか、自分一人じゃこんな感じの店は入らないから新鮮で楽しいかも。
私も思わずワクワクして 見ていると、店員さんに
「これ、ユニセックスのタイプのTシャツなんで、彼女さんも彼氏さんと色違いとかを着たらどうですか?」と話し掛けられた。
「え?」
私は「彼女さん」と言われて驚いてしまった。
「澪さんも買う?」
遼太くんは弾んだ声で言った。
「わ、私はいいよ。遼太くんの服を探そうよ。」
「ふーん。」
あ、私、感じ悪かったかな…
しまったと思ったけど手遅れだった。
遼太くんはそのビルで服を二着買った。そうしたらお昼になり、そのビルに入ってるお店で食べることになった。
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