不思議なデジャブ

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「…あんたたち、ずっと話していたの?」 お母さんの声で私たちははっとなった。 お母さんは驚いた顔で部屋の戸口に立っていた。 「え?」響くんもびっくりしていた。 「食べ終わった皿がちっとも戻ってこないから、忘れてると思って取りにきたんだけど」 「ご、ごめんなさい。」私は慌てて皿の乗ったお盆を持って立った。 「響…あんた、女のコとこんなに話はずんだことあったっけ。リカちゃんともないよね。」 「べ、別にどうでもいいだろっそんなこと。」響くんは顔が赤くなった。 「…リカちゃん?」私は初めて出てくる女の人の名前がとても気になった。 「ああ、この子の幼馴染み。三つ下の子でね。うちの近くの土産屋さんの娘だよ。」 お母さんが答えてくれた。 「そうなんですね。」 私はそう返事をしながらモヤモヤしてしまった。 あれ?私、どうしたの?別に響くんに幼馴染みの女の子がいたっていいじゃない。彼はただ、私のこと罪滅ぼしで親切にしてくれてるだけなんだから… 「いいよ、みお、俺、お前の分も持ってくから。」 響くんが少し赤い顔のまま、私の分のお盆も持ってくれた。 「あ、でも、私お店の片付け手伝わないと…」 「それより風呂沸かしてきて、お袋入りたいだろうから。」 「わかった。」 それからお店の片付けをして、お母さん、響くん、私の順番でお風呂に入ることになった。 部屋のノックがして響くんがドアから顔を出した。 「お先、風呂いいぞ。」 「あ、うん。」 響くんはドアを閉めようとしたが「あ、あの話があるの」と私は話し掛けてしまった。 「どうした?」 響くんはドアを開けて中に入った。 昨日と同じく、またベットの上で隣同士で座った。 「さ、さっき、お母さんが響くんが女の子と話が弾むんだって少し驚いてたよね。」 「あ、ああ、それがどうかした?」 「でも、響くん前、私に距離感近いって言われるって言ってたから元々響くんはフレンドリーな人なんでしょ?それなのにお母さんも何でそんなこと言うのかなって思って。」 これを響くんに聞いてどうしたいの? 私、変だよ…
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