第一日目〜昼〜

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「ひっでぇ!長ぇ付き合いだろ?」 「だってお前が友達じゃ無くなったら俺まじで友達ゼロじゃん」 俺も笑う。……こいつとなら、絶対大丈夫だ。俺はふざけた雰囲気と根拠の無い自信に恐怖心を隠した。 「友達じゃなくてソウルメイトだつって!」 「じゃあ俺は友達は元からゼロってことね。」 「ァーハァ、はじめ、幼稚園の頃は友達100人できるかなとか言ってたのに可哀想になァ」 「だから初めて会ったの高校生だろって」 球太の笑いの交じった声。俺ら以外は知り合いもいないらしい。重苦しい沈黙に球太の空笑いが響く。俺は気まづさに苦笑いしていたが、数秒後にはその沈黙さえ終わってしまった。 『時間です。一人一部屋、選んで入室してください。制限時間は一分です』 もう、始まるのか。一分。短いな.......。 「は?一分?ふざけんなよ……」 また赤髪の彼が悪態をつきながらも意外にもさっさと最初に部屋に入った。しかし今そんなことを言っている余裕はない。この部屋選びで命運が決まってしまう……。 「お先に」 先程の黒髪を後ろで束ねた長身がたまたま目の前にあった部屋に入っていった。確かに考えたって分かるわけじゃない。これは完全なる運だ。……けど、 「ど、ど、どうしよう。あァ、どこが……いっそここに……いや、」 向かい側であたふたする御廻刑治さんの姿が見える。論理的に考えれば迷っても仕方がないのは分かっているが、刑治さんの気持ちも痛いほど分かるんだ。まともな人なら誰だって加害者に、人狼になんてなりたくない。 そうやって迷っているうちに、30秒が経ってしまった。雪話さんは右隣の部屋にもう入ってしまった。大丈夫。大丈夫だ。万が一ハズレくじを引いたって死ぬわけじゃないんだし。でも、カウントダウンが進む度心臓が跳ねるのが分かるんだ。 「はじめ」 横を見る。球太は見てわかるほど汗をかいていた。 「死ぬことたァねェんだしさ、気楽に選ぼうぜ、ほら、俺はそっち入るから、お前はここ入れよ!」 球太はそう言って自分の目の前にある部屋を指さした。球太自身は、俺の前にある部屋に入るつもりらしい。……気楽にだなんて、お前が1番震えているじゃないか。ああ、そうか。お前は……
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