心火

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 ハート型の花火が夜空で綺麗に咲いた時。  彼女の手を掴むと心に決めた。  花火に負けぬ、爆音の鼓動が響く。    咲いた!    思わず突き上げた両腕。  違う、そうじゃない。  掴みたかったのは花火じゃない。  彼女の手だ。    しまったとチラリ彼女の横顔を見る。  瞳の中でハートの星が瞬いた。    僕はハートを鷲掴みにされた。
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