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その日家に帰るとすぐに電話が鳴った。私が電話に一番近かったが、出たくないなと思っていると、母が出てくれた。
「はい、お世話になってます。はい、その件ですか。はい、はい、すみません。はい、私から言っておきますので。失礼します」
弟の学校からだろう。こんなに無愛想なのだ。学校で問題児扱いされてもしょうがない。最近態度が変わったと思っていたが、外では変わっていないという事を考えるとむしろ怖くなった。
弟は一体何を企んでいるのだろうか。
弟が落ち着いたら少しは人生楽になるかと思っていたがそうでもなかった。むしろ、弟の優しさが恐怖でしかなくて、毎日お腹が痛かった。
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