空気

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学校から家に戻ると私の唯一の楽しみが待っている。 それは、お友達とお出かけをすることです。 「 行ってきま~す 」 「 ワンッ 」 そうです お友達と言っても人ではありません 3年前にうちにやって来た、名前をまるすけって言うわんちゃんです。 ポヤポヤの白い毛で、まんまるで、小さなクマさんみたいでとってもかわいいの。 「 ウゥ~ッ! 」 前から大型犬を連れた、いつものおじさんが近づいて来ました。 「 まるすけ? 吠えちゃダメだからね 」 小さな体にしては気が強く、自分より大きな相手でも逃げたりしない、そんなまるすけは私にとって心強い相棒です。 「 おじさん こんにちは 」 「 あいかわらず、まるちゃんは頼もしいねぇ、うちのジョンも見習ってほしいよ 」 「 くう~ン 」 「 ジョンくんは優しいんだもんね~ッ 」 「 ワンワンワンッ! 」 「 うわッ! 」 今度はおじさんに向かって吠え出した。 「 おじさん、ごめんなさい 」 私はまるすけを抱きあげると、作り笑顔のままその場を去った。 「 まったくぅ、しょうがない子 」 けれど… 私にもまるすけみたいな強さと勇気があれば・・・ まるすけの頭に自分の頬をなすりつけながら、私はそう思 った。
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