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光陽くんも、イジメられていたの?
私と似たような経験をしているの?
……だけど、私と違い、光陽くんは明るい。
「 だからムカついたんだ、ああいう卑怯なやつらは大嫌いだから…それに…あんな奴らに月美を汚されたくなかったから… 」
「 あ、ありがとう…けど…凄かったね 」
「 ちょっとやり過ぎたかな…俺さ、中学の頃、荒れてたから、…だからかな、今も人から怖いとか…言われたりするの… 」
「…うん…」
「 え!?…月美もオレのことをそう思ってた? 」
「 あ、いえ…うん…正直に言うと、最初会った時はそう思ったよ、だって、復讐するとか、噂を聞いて派手な人ってイメージあったから… 」
「 復讐?…あれは単なる噂だよ 」
「 私のことだったんだよね…ふふふ、可笑しい!…でもね、あの時、上靴を拾ってくれたでしょ?…あの後冷静に考えたら、本当は、優しい人かもって? それにさっきも… 」
二階堂さんから奪ったペットボトル…
途中で中身を捨てていたけど…ほとんど中身が減っていなかった。
あの時、私に少しかかった分と同じくらいに調整して、最低限で留めていた事…
「 え?… 」
「 とにかく…光陽くんは優しいね! 」
「 だろ 」
「 自分で言う? 」
「 だって月美、今言ったじゃん 」
「 そう思っただけ!」
「 何それ 」
ふふふ…
…本当の本当は…
あさひくんのことでもわかるよ…
優しい
お兄ちゃんだってことが…
「 笑顔が戻ったな! 」
「 ひゃッ!」
光陽くんたら、私のほっぺに指でムニュムニュってするんだもん…
…それよりも…
光陽くんといると…
気持ちが明るくなってくる。
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