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まるで劇団のような大袈裟な演技。
しかしなんと、その言葉は効果てきめん!
こう見えて押されたい薔櫻薇、李津を見つめる瞳は惚けて潤んでいる。ときめきは止まらない。ラブコメは続行する!
「キラリさんもっ! We are the?」
「あ? なんだてめぇ」
「そう、ワールド! ウィアーザチルドレン!」
「おいおいおい、てめぇの兄貴は大丈夫か?」
「兄ってば暴走してますね。あの人今まで陰で生きてきた人なんで、陽キャを履き違えてるんだと思います、超かわい〜無理〜♡」
廃工場の入り口で待機する絹と莉子は、中を覗きながら李津のつないだ電話で様子を探っていた。
李津の活躍におバカになっている莉子を、可哀想な人を見る目で見つめる絹だった。
そうこうしていると、レディースたちの雲行きが変化した。
「……わかった。あたしが折れる」
降参とハンズアップしたのは、「卍・ザ・カヌレ」総長・キラリだ。
なぜ急に?と、怪訝そうな薔櫻薇に向かってニヤリと口角を上げると。
「だから、ガクト様はあたしがもらってやんよ!」
「っ!?」
新しい宣戦布告に、ゴングは第二ラウンドを告げる!
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