10話 妹は兄をインフルエンサーにする(イラストあり)

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 まるで劇団のような大袈裟な演技。  しかしなんと、その言葉は効果てきめん!  こう見えて押されたい薔櫻薇(バサラ)、李津を見つめる瞳は惚けて潤んでいる。ときめきは止まらない。ラブコメは続行する! 「キラリさんもっ! We are the?」 「あ? なんだてめぇ」 「そう、ワールド! ウィアーザチルドレン!」 「おいおいおい、てめぇの兄貴は大丈夫か?」 「兄ってば暴走してますね。あの人今まで(いん)で生きてきた人なんで、陽キャを履き違えてるんだと思います、超かわい〜無理〜♡」  廃工場の入り口で待機する絹と莉子は、中を覗きながら李津のつないだ電話で様子を探っていた。  李津の活躍におバカになっている莉子を、可哀想な人を見る目で見つめる絹だった。  そうこうしていると、レディースたちの雲行きが変化した。 「……わかった。あたしが折れる」  降参とハンズアップしたのは、「卍・ザ・カヌレ」総長・キラリだ。  なぜ急に?と、怪訝そうな薔櫻薇(バサラ)に向かってニヤリと口角を上げると。 「だから、ガクト様はあたしがもらってやんよ!」 「っ!?」  新しい宣戦布告に、ゴングは第二ラウンドを告げる!
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