extra 02 つむぎとニコイチ、朝比奈さん☆(ゝω・)v

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 ◆  時刻は夜中の1時。二人はリビングに移動した。  ソファに足を乗せて体育座りするつむぎの背中側で、李津が傷の処置をしている。  ちなみに犯人は、ベッドでグースカと寝ているらしい。 「とりあえず、これで傷は保護できたかな」 「ごめんね。ありがとぉ、おにーちゃんっ」 「つか、寝ながら噛みつくかよ」 「えへへぇ。夢で美味しいもの食べてたのかなぁ」 「おまえはもっと怒った方がいいぞ」  つむぎの後頭部を軽く李津がつついた。それでも彼女は、のんきに笑った。  そんなつむぎの背中に向けて、李津は声をかける。 「あのさ、今日まで協力してくれてありがとな。躑躅(つつじ)の妹の暴走を止められて、よかった……と思う」 「そうだね〜」 「俺ひとりじゃ無理だったし。それと、みんなで協力してなにかを成功させるのって、初めてで。……うれしかった」 「ふへ、そっかぁ〜。おにーちゃんがうれしくてよかった〜」 「なんだよ」 「えへへ〜」  こわばっていた李津の表情が、つむぎの笑い声でやわらいだ。  この妹、初めて会ったときは笑った顔なんてほとんど見せなかったのに。最近は笑顔の方が多くて、それも彼の心を温かくする。 「えとぉ、おにーちゃん? あのね、ご、ごほうびに、あたま撫でてもらってもいいかなぁ?」 「ん? ああ、そんなことでいいのか」 「いいのぉ? ふへへ、えいっ」  体をこちらに向けるかと思ったら、後ろ向きのままコテンとつむぎが倒れてきた。その背中を胸もとで受け止めて、李津はさすがに驚く。 「おま、危ないって!」 「ん〜、大丈夫だよぉ〜。だってほら、おにーちゃんが受け止めてくれるからぁ〜」  うれしそうに見上げるつむぎと視線が絡む。  李津は思った。妹ってかわいい、と。
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