キャラクター作成

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キャラクター作成

 専用のプラットフォームに入った私は、誰も居ない真っ青な空間に一人佇んでいた。 『これよりキャラクターを作成して頂きます。アバターを自由にカスタマイズしてください。但し、現実とかけ離れた体型には出来ませんのでご了承願います』  何処からか声が響いて、目の前に私そっくりのスポーツウェアに身を包んだアバターが現れ、色々なカーソルが身体の此処彼処に付随していた。  試しに髪のカーソルを動かすと、髪が伸び縮みした。髪色のカーソルもあり、動かすと色が変わる。  現実世界では多分表現不可能な色彩。ゲームヒロイン特有のピンク髪だって想いのまま。  目元や鼻、口だってカーソルで自在。体型も自身の藩中で細めたり太めたり出来た。いや太めないでよ。  足を長くしたかったが、残念ながら誤差程度しかカーソルは動かなかった。しょぼん。  色々いじっていたら三十分なんてあっという間だった。完成した姿が此方。  髪の色は薄い緑で長さは腰まで伸ばした。肌の色は限界まで白くした。美肌モチモチ。  瞳の色は髪色に合わせてエメラルドグリーンに。顔立ちは余りいじらなかった。嘘です、鼻を高くしました。  身体はやや細く、胸とお尻は気持ち大きめに。うう、ボンキュボンは無理でした。  身長は全く弄らず、さりとて元から平均身長なので高すぎず低すぎず。  自身が理想とするイメージには届いた気がする。後は実際にゲームで動かすのみとなった。  コンソールが現れたので、ゲーム開始に同意する。私はゲームの世界に移動した。  始まりの街と呼ばれるゲーム開始時の場所には沢山のプレイヤーで賑わっていた。皆同じ服を着ている。  この世界は剣と魔法のファンタジー。プレイヤーである私達は好きな職業を選択して、冒険または商売を始めるのだ。  動作認証でメニューが現れ、マップウィンドウには就職するための施設がマーカーでポイントされている。  現在地からさほど離れ通らず、皆が思い思いに其方に向かっていた。私も移動を開始して、施設を目指す。  施設の中はインスタンスなのか他者が半透明になっていた。混雑解消のためなんだろう。並ばずに受け付けに行き、職業を選ぶ。  勿論成るのはテイマーです。グフフ。待っていてイケメン達。私はテイマーとして初のクエストを受けることになった。  所変わってフィールドエリア。敵がポップし、戦える地帯。私は武器を携え敵を待ち受ける。街道以外の場所はアクティブとなり、プレイヤーの近くに敵がいると襲ってくる。  街道と街には結界が張られており、敵は中に侵入できない仕様です。イベント等ではその結界内に侵入されてしまうことが有るみたいだけれど、それは今関係ない。  今回のクエスト、それは敵をテイムすることなのです。
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