姉としての人生

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初めに一つだけ。 「私は姉としてよくできている方だ。」 私の一日は機械的な目覚まし時計の音によって始まる。 重たい体をゆっくりと起こしあくびを一つ。 階段を降りていけば、憂鬱な日の始まりだ。 私には2つ年下の妹がいる。 「雪乃」という名前の通り白くて可愛い女の子だ。 二人で一緒にいるとよく「まぁ!姉妹そろって美人ねぇ〜」 なんて言われたりする。 本当にそう思っているの? と思ったりもするが、褒められるのは気分がいい。 今日は学校が創立記念日ということで休み。 普段は部活動などでなかなか休みがないためとても嬉しい♪ 珍しく遅く起きてしまったため、ドアを開ければ妹がもう家を出るところだった。 「いってらっしゃい。」 「......。」 聞こえなかったのかな? 「雪乃、いってらっしゃい。」 「...おはよう、行ってきます。」 なにか私しちゃったかな? いや、妹はそんなことで怒らないはず...気のせいか! ちょっとモヤモヤしたものの私はすぐにそんなことは忘れていた。 妹は帰って来ると妙にごきげんだった。 「なにかあったの?」 「私 彼氏ができたの!」
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