7人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあ、俺はそろそろ仕事始めるから。なんかあったら呼べよ?すぐ行くから。」
スーツを直しながら、琴音は狂歌に声をかける。琴音は基本、在宅ワーカーだ。
「うん、よぶ。、、、さみしいけど、がんばる。だから、ことちゃん。がんばれ。」
「ああ、狂歌のために、頑張る。どこにも行かないから、終わったらハグでもしてくれ。」
「キス、は?」
「しゃーないな。いいよ。」
「えへへ、ありがと。だいすき」
「俺もだよ。」
新婚夫婦のような会話をしながら、いつもの朝が始まる。
琴音がパソコンに向かって作業をしている間、狂歌はお掃除を始める。
「しごとできないから、おてつだいしたい」といってやっている。家政婦のようにとはいかないものの、なれない手つきで頑張ってくれる。
昼休憩に入ると、狂歌の作ったご飯を食べる。
ちなみに材料は休日に一緒に買いに行く。
少しずつ、外に慣れて貰うために。
今日はオムライス。少し殻が入っている。
「ご、ごめん。」
「いや、カルシウム不足だからむしろありがてぇよ。」
「だめ、あぶない。、、、ゆっくりたべて。」
「ああ。そうするとも。」
ご飯を食べて、仕事に戻る。
しかし琴音はそこでぐずる。
「仕事したくねぇ、、、。狂歌ぁ、、、」
「だめ。ぼくも、がんばる。だから、ことも、がんばるの。」
そう言って唇にキスをする。
琴音はそれを逃さず、舌を入れる。
むーむーともごる狂歌をしっかりホールドし、琴音は狂歌を補給する。
「、、、むー。」
むっとする狂歌をやっと離した琴音は、頭を撫でてすまんすまんと笑う。狂歌も微かに笑う。こうして2人の午後は始まるのだ。
最初のコメントを投稿しよう!