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ガララッ…
教室の引き戸が開いた音がして、まなちゃんが来たのかと思って振り向いたら、陽キャ男子だった。
あ、違った。って思ったけど、その奥からまなちゃんが出てきた。
「あ、まなちゃん来た。」
かぇちゃんがそう呟いたあと、私はまなちゃんのところに駆け寄った。
「もーまなちゃん遅い!!」
「ごめんって」
京坂茉菜通称まなちゃんは、唯一私と意気投合する友達だ。
まなちゃんもかぇちゃんと同じく吹奏楽部所属だけど、かぇちゃんと会ったときにまなちゃんはいなかったから二年になって初めて話して仲良くなった。
二人とも吹奏楽部だけど、私は帰宅部なんだよね。
まなちゃんにはじめて声を掛けられたのは体育祭の練習のときだった。
自分たちのペアが休みだったから私とまなちゃんで練習することになった。
その時はじめて掛けられた言葉が、
「男子って足細くない?」
からだったのだ。
その気持ちがすごく理解できた私はその時まなちゃんと話がはずんでしまった。
私は今ではこんな唯一の友達がいるからこのクラスで過ごすことができたのだと思う。
だが、
私はこの二人と波乱の一年間を過ごすことになるのである…―。
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