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「うぅ………っ、嫌、嫌ぁああああっ!!」  大量のオイルを股間へと手のひらで掬って寄せ集め、要二朗は麻衣美の恥部を柔らかくしようと奮闘していた。それは欲情からというより、目的を達することに固執する研究者の執念にも似ていた。   「麻衣美……リラックスして……心と身体を解放するんだ……」 「無理……無、理………」  身体をくねらせると、背骨が軋み、ピキリと刺すような痛みが生じる。  青痣だらけの身体は満身創痍で、湯船ならともかく、このような異常な場所で興奮出来るはずもない。  けれど股間を大きく開かれ、オイルを奥まで指で流し込まれて、終いには舌先を突っ込まれると、眠っていた竜が無理やり起こされるような感覚で、愛液の滲出が始まった。 「はあ……っ、あぁ………」  異常だ。異常だ。異常だ。  おかしい。おかしい。おかしい。  なのに火照って行く。  身体のスイッチをオフにしていたいのに、強制的にオンにされてしまう。  交感神経から、副交感神経へ。  性器から脳へ直結する。官能が、快感を呼び、目の前が白んで行く。  ミカコの死体が目の前に見えているはずなのに、もう霞んで見えない。    ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
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