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『愛してたのに』
『愛してたのに』
『愛してたのに』
『愛してたのに』
『愛してたのに』
『愛してたのに』
『愛してたのに』
「は……っ、ぐ、ぐぅうううう…………」
彼女たちは要二朗を抱きしめた。
その腕は半透明で、なのに、圧力を与えてくる。
苦しみの中、跳ね除けようとするが無駄だった。
彼女たちはするりと抜けて、容赦なく要二朗の身体にまとわりつく。
首を、胸を、背中を、指を、足を、ペニスを。
全てを、潰す。
その若い女の群れの奥に、一人、熟女の姿もあった。
彼女は加担しないものの、リーダーのような圧倒的な存在感を放っていた。
闇の中、腕を組んで見つめる瞳には、残酷さもあれば憂いと、愛が滲んでいた。
美しい妖艶な顔立ち、それは紛れもなく要二朗が殺した母であった。
「………っ、がぁあああああ………っ!!」
眼球が飛び出そうな程、酸素を求めて要二朗は首を伸ばし、手を伸ばした。
身体が一瞬大きく痙攣し、それからバタリと有希の身体の上に倒れた。
「う……っ」
胸の傷の上に乗っかられて、有希は痛みに声を上げた。
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