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「バカですよ……有希先輩。どうしてあんなとこに一人で来たんですか。あんな危ないとこに……そうだ、そもそもどうして、私があそこにいるってこと」
それから有希は、あそこに至るまでの経緯を説明してくれた。
ミカコに麻衣美を避難させる必要があると騙され、挙句の果てに頭を蹴られて失神させられたこと。
有希の戻りが遅いのを危惧して店長と里奈が辺りを捜索し、路地裏で有希を発見し、意識を回復させたこと。
すぐに動けない有希の代わりに里奈がホテルに麻衣美を捜しに行ったが、既に連れ去られた後だったということ……。
「そんなことがあったんですね。確かに私、ミカコさんから、有希先輩はもう死んでるかもみたいな発言を聴いてて、本当にショックで……でも、有希先輩は、助けに来てくれた」
「そう。ミカコによって一度は窮地に陥られたんだけど、あの場所を教えてくれたのもミカコだったのよ」
「え……？」
そして有希は、なぜ麻衣美があのマンションに囚われているかを知ったか、その全てを告白してくれた――――………。
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