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入れ替わるようにシャワーを浴びて、ベッドの上で重なり合う。先ほどの怒りに任せた荒っぽいキスとは打って変わって、額から鼻先、そして頰へと、稜太郎の唇がやさしく触れていく。口づけたところからじわりと熱が生まれて、甘ったるい扇情が湧いた。
鼻先を寄せ合わせて、稜太郎が熱っぽく囁いた。
「好きだ、悠希」
「俺も。大好き」
唇を軽く吸われて音が立つ。それを合図とするかのようにキスが濃厚なものへ変わっていく。稜太郎の舌が上顎のざらりとしたところを辿るように撫でると、がくがくと背中が震えた。吐息が漏れるも口内では稜太郎の舌が這いまわっているため上手に逃げてくれない。
「んぅ、ぁ……っ、んんぅ」
悠希の反応が良いのを知ると、重点的にそこを責められた。気持ち良いとやめてほしいがせめぎ合い、くぐもった喘ぎがひっきりなしにこぼれる。口の端からよだれが垂れるのも厭わず責められ続け、稜太郎の舌がようやく離れたころには、胸を上下にするほど息が上がっていた。
「悠希、もう顔とろとろじゃん」
「だって……」
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