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「さ、佐葵?」
「良かったよ、変な虫に盗られなくて」
「変な虫って…」
「害虫でしょ、俺以外は」
「何よ、それ?」
「真葵、上向いて」
「へ?」
真葵は佐葵の方をジッと上目遣い気味に見上げると、頬にキスされた。
「?!」
「口塞ぐ方がいい?
まあ、初めては大事にしないとな」
「…!
佐葵、何した?!」
「ほっぺにキス」
「…か、勝手にしないでよ?」
「許可得たらいい?」
「…もぅ、佐葵のおバカ」
真葵は真っ赤になって照れながら怒っていたが、佐葵はフッと微笑むと唇を塞いだ。
「…んっ?!」
「フッ
真葵、可愛い」
「な、何?!!」
「ファーストキスの感想は?」
「…うぅ?
そんなの良くわかんないよ」
「ふぅん?
なら、もっかいするかな」
「だ、ダメ!
ほらそろそろ帰ろう?」
「…んー」
「な、何?!」
「真葵からキスしてよ」
「は?!」
「ほら、してみて」
佐葵は楽しそうに真葵を膝に座らせると、反応をみていた。
「さ、佐葵…」
「しないの?」
「出来ないよ、もぅ!
意地悪しないで」
「フッ
真葵は照れたら暴言吐くな」
「…もぅ、離れて帰ろうよ?」
「やだ」
「森に散策行くんだから準備もしたいしさ?
佐葵も一緒に来てくれるんでしょ?」
「真葵が…
“1人じゃ迷子確実だからついてきて”って言ったらね?」
「んな?!」
「フッ
真葵面白っ」
「もぅ、意地悪やめて行こうよ!
佐葵も絶対に一緒に連れていくからね!」
「ふぅん?
絶対なんだ?
随分と必要とされてるみたいだな」
「佐葵、ほら…」
真葵は手を差し伸べると、佐葵はフッと微笑むと手をギュッと握ると立ち上がった。
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