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「つーか、真葵… スカート履かないのか?」 「何かご不満が?」 「嫌、足見えないから」 「佐葵ったら意外とエロなのね?」 「嫌、ジャージじゃちょっとな」 「いいでしょ? 家に帰ったら武装するんだから」 「まあ、森だからな」 「防寒具よ」 「偶には足みたいなぁー」 「…! まあ、佐葵がついてきてくれるならね?」 「マジ?」 「森では履けないけど、一応服は持っていこうかなって」 「なら、俺も着替えを入れとかないとな」 「ねぇ? 森の噂聞いたことあるよね?」 「あー 森に入った者は神隠しに遭ったみたいに忽然と消えてしまうって奴な」 「まあ、これから行く森は違うと思うけど用心して行かなきゃね」 「んじゃ、帰るか? 準備したら森行くしな」 「よし、一端帰ろう」 佐葵はフッと微笑むと、真葵をまた引き寄せるとギュッと抱きしめてみる。 「佐葵?」 「真葵、付き合ってくれるの?」 「へ?」 「返事聞いてないし? 保留?」 「…うぅ えっと、付き合うのはいいよ? でも…」 「あーはいはい? イチャイチャは毎日したいって事な」 「…?! ち、違う!」 「ふぅん? ノリノリかと思ったのに」 「もぉー ほら、行くよ」 「真葵?」 「? ?!」 真葵は呼ばれた方を見やると、佐葵がまた唇を塞ぐとフッと微笑んでいた。 「フッ 真葵、やっぱり可愛いな」 「だから、勝手にしないでって言ったでしょう?! 佐葵、聞いてなかったの?」 「好きな子にキスしちゃダメな訳?」 「…!」 「真葵、顔真っ赤だよ?」 「…佐葵が変な事言うからでしょ?」 「嬉しいって言わんかな、この口は」 佐葵はフッと呆れた感じでそう告げると、やっとミステリー研究会の部室から出た。
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