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帰り道、通学路を歩いていると野良猫が喧嘩しているのを目撃した佐葵と真葵。 「縄張り争いかなぁー?」 「そんなトコかもな?」 「佐葵、猫好きじゃなかったっけ?」 「懐かれるだけだよ? 別に構いたい訳じゃないんだけどな」 「そうだったんだ?」 「真葵は猫好きじゃなかった?」 「私も見てる派かな? 懐かれたら責任持って飼わないとならなくなるしね」 「そりゃ、そうだな」 「鑑賞で十分」 「おっ! 家到着だな」 「じゃあ、準備したら家の前に集合ね〜」 「了解」 佐葵と真葵は隣同士の一軒家なので、同時に家に入ると部屋へと向かう。 「真葵、おかえり?」 「美葵、ただいま」 「うん? で?」 「ん?」 「これから、佐葵くんと森に散策だっけ?」 「あ、うん?」 「ふぅん? さては、付き合うことになったな」 「?!」 「ふぅん、やっとか」 「やっとかって… 知ってたの?!」 「双子だよ、私達? 分かっちゃうに決まってるじゃない」 「美葵も佐葵を好きとかじゃないの?」 「は? 私は違うけど? 流石にタイプまでは被らないよ」 「ふぅん? じゃあ、港くんか」 「へ?! 何で港が出てくるの!」 「いつも罵り合ってる割には息はピッタリじゃない? 傍から見たら戯れてるようにしか見えないしね」 「…うぅ 真葵って鈍そうだけど、よく観察していたのね」 「ふふっ 美葵と港くんお似合いだよ? 素直になってみたら?」 「私、すぐバトルモード入っちゃう… 別に喧嘩したい訳じゃないんだけどな」 「まあ、偶には休戦ってのもアリじゃない?」 「休戦?」 「うん、そう」 真葵が美葵にアドバイスしている頃、隣でも佐葵が港と丁度会っている所だった。
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