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「どうしてこの辺りって分かったの?」
「花波の占いで発覚したんだ!
アイツの占いよく当たるから」
「なるほど。
やっぱり嫌な予感って当たるものなんだね?」
「んー
どうしたもんかな」
「どうかしたの?」
「嫌、花波の占いによると…
二人は森から出られなくなってしまうって話なんだ」
「え?」
「それってもしかして、噂の神隠しすか?!」
「そうみたいだ」
「なるほど」
「港、どうしよう」
「フッ
あいつらなら、占いも覆してくる筈だ!
心配はしても慌てない事だ」
「うん、そうだよね?
私達がワタワタしてもどうにもならないもんね」
「夏葵さんはどう思う?」
「うん、心配だけど…
今から行っても行き違いになって返って不利になってしまうかもな」
「なら、心配はしてましょう?
何かあった場合はみんなで探しに行く」
「連絡なかったら直ぐに向かえるようにしておくよ」
「港、家に帰ってる?」
「ん?」
「ほら、港の家少し距離あるし?
家に居たらいいんじゃない?」
「んー
じゃあ、着替えとかだけ取りに帰る」
「へ?」
「その方が夏葵さんは安心みたいだけど?」
「フッ
よくわかったな、港」
「つーか、相変わらず自由人っすね?
一応モデルなんすから、変装ぐらいしない?」
「ふんっ
堂々としていたらバレないんだよ」
「全く目立ちたがり屋な兄だな、美葵」
「うん、それは港に同感」
「んじゃ、ちょっと帰って準備してくる」
「うん、待ってるね」
美葵がフッと微笑むと、港はポッと顔を赤らめては自転車で自宅へと戻っていった。
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