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羽菜さんが、森内君達が座ったテーブルの横のテーブルの席に座りました。
『百合ちゃん、こっちね〜』
そう言われて向かうと、通路を挟んだ向こうに居る森内君と目が合いました。
私は、平静を保ちながら、
「こんにちわっ」
と、森内君に笑いかけました。
『…どーも』
森内君は平然と答え、私は続けて「何組ですか?」と聞きました。
『3組』
「お名前教えて下さいっ」
『森内だけど』
「私、5組に転校してきた立花百合です。よろしくお願いしますっ」
『あー、よろしくな』
私は一礼して席に座りました。
ドキドキが少し収まりましたが、体が熱いです。
『なー、今森内に声掛けてたよなぁ。良いな〜』
『俺もあの席座れば良かった』
私は恥ずかしくなって俯きました。
すると、羽菜さんが私の背中を擦って、
『百合ちゃん、よく言ったねっ』
と微笑んでくれました。
「はい。羽菜さんのおかげですっ」
私は本心からそう言い、嬉しくなりました。
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