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帰ってきてすぐにゆうちゃんとお風呂に入った洸太はもうリビングのソファーで寝てしまっていた。
「俺たちは和室に布団を敷いて寝るから花乃は寝室でゆっくり休みなよ。」
ぐっすり眠っている洸太をひょいと抱き上げると和室へと入っていった。
ゆうちゃんは私の体調を気遣ってくれたのに、1人取り残されたような寂しい気持ちになってしまった。
それは熱のせいなのか、
不安のせいなのか…。
熱で重い体を引きずるよう二階へ上がると、寝室には水の入ったペットボトルに保冷まくらまで用意されていた。
“ゆうちゃん、ありがとう。”
スマホでメッセージを送った。
もう寝ちゃったかななんて思ってたらすぐに返信があった。
“どういたしまして!ゆっくり休んで”
優しいゆうちゃん。
失いたくない。
付き合う前とは違う。
見てるだけの頃には戻れない。
ゆうちゃんの隣にいる心地良さを知ってしまったから。
愛される喜びを覚えてしまったから。
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