再会

4/8
前へ
/153ページ
次へ
アイスを両手に持ったまま、立ち尽くしてしまった。 彼女の手には、コーンじゃなくてカップに入ったチョコミント味のアイス。 ………知ってる。 コーンは嫌いだからといつもカップで頼む。 味は必ずチョコミント。 今の今まで忘れていたことなのに 色んな記憶が一瞬で蘇る。 「パパー?はやく座ろうよぉ。」 洸太の声に、綾が顔を上げてこっちを見た。 一瞬、驚いた顔になって それからにっこり笑った。 「優太!」 あの頃と同じ笑顔で 同じ声で オレの名前を呼んだ。 オレの目の前に綾がいた。
/153ページ

最初のコメントを投稿しよう!

263人が本棚に入れています
本棚に追加