佐伯綾

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「ねぇ、なんで告んないの?」 真依子に聞かれた。 「んーなんでだろ。」 自分でもよくわからなかったけど今の関係が心地よいと言うのもあったし、優太の方から好きだって言われたかった。自分から告白ってしたことがなかった。 「ふーん。よくわかんないけどさー私なら言っちゃうと思う。…そんなに好きなら。」 「うん、実は私も言いたくなってる。」 優太に接するうちに優太がだいぶ天然なことに気づいた。 優太が私の気持ちに気づくのなんて何百年先になるかわからない。 頭もいいし、運動神経も抜群なのに、変なとこ抜けていて、周りを驚かせた。特に山部はそれを率先してからかっていた。 「出た出たー!残念イケメンの優太くん!」 でも告白はある意味最大のサプライズかも。 優太はどんな反応するのかな…。 なぜかネガティブなイメージは湧かなかった。 せっかくならバレンタインにしようかな…。 そんな風に考えていた。
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