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その日の夜。ミカとミキは、お揃いのパジャマを着て、仲良くベッドに潜り込んだ。
やっぱり、二人一緒がとても落ち着くと安堵しつつも、日中の男の子たちの言葉が思い出されて、思わずベッドの中でモゾモゾとしてしまう。
「ねぇ。ミキ。月曜日なんだけどさ……」
「うん。月曜日。……別々の格好で学校行ってみようか?」
どうやら、二人の胸の内には双子の男の子たちの影が住み着いたようだ。
「そうだ。リボンはお揃いにしよっか?」
「そうだね。一緒じゃないと落ち着かないし」
いつもなんでも一緒から、少しだけ成長した二人はベッドの中でクスクスと笑い合いながら、二人だけの決め事を話し合う。
「でも、お休みの日は、今までみたいにお揃いにしましょ」
「そうだね。別々もいいけど、一緒も大事だよね」
「ね。入れ替わりは、どうする? やめる?」
「それは、やっぱり、時々はやりましょうよ」
「そうよね。特に、アッくんとイッくんには、やってやりましょ」
「いつか、あの二人が間違えるところを見てみたいわ」
そうして、顔を見合わせまたクスクスと笑い合ったミカとミキだが、自分達のイタズラの目的が、周りのみんなの関心を惹くことから、二人の男の子たちの関心を惹くことへと変わっていることには、まだ気が付かない。
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