ツインズ・スワップ

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 ミカは、高い位置でポニーテールにした髪をくるっと纏めてお団子に。  ミキは、二つに分けた髪を編みこみ編み込み三つ編みおさげに。  鏡の中で、元気なスポーツ少女と、お淑やかな文学少女がエヘヘと、少し照れくさそうに笑っていた。  支度を終えて、朝食を食べるために、ママのところへ行けば、ママも驚いたように、目をパチクリとさせる。 「あら、あなたたち。今日はお揃いじゃないのね」 「うん。ちょっとね」 「理由は聞かないで」  ママの前でもモジモジとする双子が可笑しくて、ママはクスリと笑う。 「今日はとびきり可愛いわね、二人とも。ミカのお団子も、ミキの三つ編みも、とっても似合ってる」  ニコニコと手放しで褒めるママ。せっかくママが間違えずに二人の名前を呼んだのに、そんな事など気が付かないほどに、二人はモジモジとしながら、朝食を終えた。  身支度を整え、お揃いの小さなポシェットを下げた二人を、ママはニコニコ顔で、いってらっしゃいと送り出した。  手を繋いで歩いていると、近所のおばさんたちが、びっくり顔をむけてくる。 「あら。ミカちゃん……と、……ミキちゃんかい? 今日は二人お揃いじゃないんだね?」  そんなおばさんに、ミカは「うん」と言い、ミキは「えへへ」と笑う。
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