同じ気持ち

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同じ気持ち

「そこ、気になる……? ほら……」  すっかり頭がハイになってた俺は、従順に両足をM字に開いて、されるがままに俊に尻の穴を差し出す。  匂いを嗅ぎやすくなって興奮したのか、俊がびちゃっ、びちゃっと俺の尻の割れ目をなめまくってきて、恥ずかしくてくすぐったい。 「ン……っ、そんなとこ美味いの……?」  もっと奥まで舐められるように、肘下で太ももの裏を支えたまま、指で尻を押し広げて協力する。  狼は嬉しそうに尻の狭間の深い場所に鼻先を突っ込んできて、舌とまつわりつく唾液で俺の穴をぐしょぐしょに濡らした。 「俊っ、俊……なんかそこ、やばぃ……っ」  足を開いたままビクンビクンしてると、狼は辛抱たまらなくなったのか、俺の両腿の間に挟まり、肩に前足を乗り上げてきた。  そのまま目の前で、めちゃくちゃに腰を振り始める。  マウントはされてるけど、下腹から赤く露出した立派なちんぽはすかっと空を切っていて、交尾にはなってない。  ……見た目はめちゃくちゃ怖くてかっこいいのに、その不器用な感じがやっぱり俊だなと思って、愛おしくなった。 「俊。……人間に戻れるか?」  ふさふさの首の毛に指を差し入れて撫でながら、耳元で囁く。  狼は舌を垂らして興奮したまま、ぐるるぅ、と低く呻き、やっとどうにかって感じで人の姿に戻り始めた。 「はーっ、はーっ」  綺麗な顔は毛むくじゃらではなくなったけど、やっぱり目がおかしい。  ぎろりと鋭い瞳が俺を見すえて、形の綺麗な唇が、牙を覗かせながら呻いた。 「……腹、ぜんぜん、減ってないのに……っ、足りない……苦しい……っ」  鼻筋にしわを寄せた泣きそうな顔をして、俊が首を振る。  愛しさで胸が苦しくなって、俺は彼の逞しい肩を抱きしめた。 「大丈夫、俺も同じ気持ちだ。……俊だけに食べて欲しいし、俊が足りない。……俺も同じくらい好きだよ、俊……っ」  必死で伝えると、白い頬にぼろぼろ涙がこぼれだした。 「陸斗、さん……」  涙を流しながら不器用に微笑んだその顔を見て、俺が不安だったみたいに、俊も不安だったんだと気づく。  抱きしめられた腕に力を込めると、そのまま押し倒されて、唇にキスされた。  唇をこじ開けてぐいぐい舌が入ってきて、慣れない感じで口の中をぎこちなく舐め回される。  ちゃんとしたキス、これが初めてなんじゃないか? なんて思った瞬間、お尻の方に違和感……というか、凄い圧迫感が急に生まれた。 「ちょ、俊……何して……うぐ……っ」  うわぁ……さっき舌でべちょべちょにされた場所に、俊のでかいペニスが無理矢理入ろうとしてる。  それ、やらないとダメか、俊……!?  女の子との経験すら浅い俺は、そっちの経験なんてもちろんあるはずもなくて、全然入らない。  いや、濡れてるからちょっとは入るんだけど、押し付けられると上にズレてしまう。  勢い、熱くて硬い亀頭に、柔らかい玉からちんぽの裏筋までを激しくズリズリ激しく擦られることになって……。 「ンッ、ンッ♡ そこ、違うぅ……っ」  何度もお尻の穴の周辺をズンズン押されて擦られて、まるで本当に俊のメスにされてるみたいな気持ちになる。  またちんぽがピクピク熱を持ち、甘苦しい快感が下腹から迫った。 「俊、ン……」  俺からも舌を優しく絡ませてキスすると、俊は肩を上下させながら呼吸を切迫させ、俺のベチョベチョのお尻の穴にペニスを強く押し付けたまま、ビクビクと震え始めた。 「……っ!」  ちょうど先っぽが無理矢理入りかけてる体勢だったせいで、俊の凄い量の精液が、全部俺のお尻の中にどぷどぷ流れ込んでくる。 「あぁぁ……♡」  それで滑りが良くなったのか、精液と一緒にちんぽが少しずつ、もっと奥までと、アナルを無理矢理広げながら捩じ込まれはじめた。 「あっ、ちょっ、入ってくる……ぅっ」  とんでもないモノがとんでもない場所に突き立てられ、こじ開けてられてるのに、脳内麻薬がまだ出続けてるのか――痛みは驚く程感じない。 「陸斗さん……陸斗……好きだ、全部欲しい……っ」  切迫した甘い声で囁かれると、それだけで腹の奥がキュンキュンして、不思議な、愛おしい気持ちが溢れてきた。  こんな女の子みたいな立場でセックスすることは勿論初めてだけど、……誰かにこんな風に俺の全てを求められるのも、初めてだ。  親しみやすくて清潔なアイドルの俺だけじゃなく、汚いとこも卑屈なとこも含んだ、本当の全部を。  犬科の獣人だからなのか、俊の精液は入れた後も俺の中でずっと出続けている。  ペニスは根元にコブが膨らんでいて、流石にそこまでは俺の中には入ってこない。  でも俊のがデカすぎるし、熱い体液がジワジワ奥に溜まって、俺の中は苦しいほどいっぱいいっぱいだ。  俊はコブまでも俺の中に入れようとする勢いで、それを敏感な穴の周りにグイグイ押し付けてくる。  突っ込まれるごとに、身体の中心を犯される衝撃が陶酔になってお腹に響いて、無意識に俊をギュッと締め付けるみたいにお尻が痙攣を始めた。  突かれる奥も、圧迫される入り口あたりも、全部が俊の与える快楽の奴隷になっていく。 「ンっ、あっ♡ 俊、どうしよ、なんで、お尻、すげえ気持ちいい……っ」  涙目になりながら、腰を浮かせて押し付けて、夢中で貪ってしまう。恥ずかしいのに、止められない。 「もっとっ、俊、ナカ擦って……っ♡」 「……っ。はあっ、トロトロなのに凄い締めつけてくる……信じられない……俺の大好きな、みんなの兎原陸斗がっ、俺に中出しされて喜んでる……っ」  牙を剥き出しにしながら、喘ぎ混じりにそんなこと言われて、メチャクチャ動揺した。 「ばっ、馬鹿、こんな時に何言って……っ」  目を合わせると、また瞳が完全に狼のものになっている。  その唇が俺の長い耳の際に寄せられ、掠れた唸り声が囁いた。 「もう我慢できない……この美味そうな尻の奥に、孕むまで出してやる……誰にも見せない、触らせない、全部俺が貰う……!」  最後に耳がかぶりと噛まれ、腰使いがいっそう激しくなって、グチュグチュ凄い水音が衝撃と共に俺の中に響いてくる。  耳を噛まれる甘い痛みと、俊の激しくて支配欲の強い一面に、完全にメロメロになっていく。  発情が爆発して完全に理性が壊れ、自分で膝を抱えて開きながら浮かせたお尻と尻尾を振って俊の雄を受け入れる。 「して、俊のエッチなうさぎにして……あぁぁっ♡ そこ、ダメだ……っ♡ 奥ヘン、ヤバいぃっ、そんなんされたらなんか変なのくるっ、こんなの初めてなのにっ、俊のちんぽでお尻の中いっぱい突かれてイッちまうぅ……っ♡」  コブをねじ込まれそうな勢いでズンと突かれた瞬間、恥ずかしい体勢で太ももをガクガク揺らしながらイッたけど、3度目だからか、変なイきかたしたせいなのか、殆ど精液なんて出ない。  でも、俊のを奥でギュッと締め付けながらのそれは、人生で経験した中で、間違いなく一番気持ちいい絶頂で。 「あ、は、ァ……♡」  同じ瞬間に俊も、ブルブルと全身を震わせながら、長く出続けていた精を吐ききった。
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