青い朝顔

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青い朝顔

「あっつ!」 今夜も夜中に目を覚ます。 夏の夜になると、初めてのあの日を思い出す。青い朝顔の花言葉 『短い愛・儚い恋』よろしく 雄介とは彼が社会人になって、いつの間にか連絡が少なくなり、小夜も就活で忙しくなり始めて会えなくなった。 さよならを言うこともなく終わった恋は、親からもいい加減結婚しないのかと、言われる歳になっても、何かの拍子に思い出す。 「雄介、どうしてるかな?」 東京での暮らしにも慣れ、東北訛りはもう取れた。 いわゆる「バリキャリ」になった小夜。 と言っても、彼氏はほぼ途切れずいるが、あの夏の夜を忘れられずにいた。 甘酸っぱい思い出。 「まだあの日を思うと、はかはかすんだ、おら」 終わり ※はかはか=ドキドキ
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