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それから、琥珀は何かと渡慶次に話しかけ、少しでも近づこうと努力を重ねた。
「渡慶次係長。大量にアイソカル入ったんですね。重いから車までお持ちしますよ」
ちょっとしたことを手伝ったり、
「区立総合病院まで納品ですか?僕もちょうど搬入あったから付き合います」
一緒にいる時間を増やそうとしたり、
「明日の特別養護老人ホームでの介護用車椅子のプレゼン、自信無いんですよね。アドバイスいただいていいですか」
後輩らしく頼ったりもした。
しかし彼は、
「はあ、どうも」
「いやいいよ。君と行くと看護師がうるさいから」
「負け戦を知らない君がぁ?冗談だろ、瀬川主任」
そのたびに鼻で笑い、距離が近づくどころかますます嫌われていくようだった。
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