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高畑は歩きながら外を見渡す。高畑はスマホを手に取る。地図のアプリを開けば見たことない細い道の先の店も何もかも分かる。
怖い噂話も調べれば直ぐに正解が出てしまう。
「…何で…こんな記事を書いている?か…。俺が小さい頃は、こっくりさんとか呪いの手紙とかよくやったもんだ。
成美さんは…きっと両親を探しているんだな。昔に蒸発したから。あの子みたいな真面目な子。ああいう芯がないと今はこんな仕事続かないよな。
俺はどうしてもこ~しても…。」
高畑はぼんやりと街を見渡していく。
目の前に大きなホロがかぶさった建物が。それに足を止める。通り行く人が同じく建物を見て言う。
「来週かー、この銭湯。新しくなるだよな。」
そう言って去っていく街人。
「…そうか…古い銭湯があったんだなぁ。今度行ってみるか。」
高畑は呟きながら家に向かっていく。
そして思い出しながらぼやいていく。
「どうしてもこ~しても。…ただこうやって生きていくのがつまらなくて…、ちょっと他人と違う経験や考え方ができたらいいと思っていたんだよな。」
そう言って家の中で眠りについていく。
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