白昼夢

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 ぶら下がった裸電球が発する黄色い光が殺風景な室内を照らし出す。  私はベッドに腰かけたまま狭い室内を見渡した。四面はむき出しのコンクリートに覆われて窓一つない。目の前にテーブルがあり、シェードランプがこれまた黄色い光を放っている。左の壁に木製の本棚、床に散らかるのはいくつかの本とぬいぐるみ。  正面の壁には厳めしい鉄の扉があった。ドアノブを凝視すると内側からは施錠ができない仕掛けのようだ。  ガチャリと重たい解錠音がして、鉄の扉が内向きに開かれる。  一人の男が立っている。その顔は逆光になってよく見えない。男は(おもむろ)に近づくと、私の髪を撫でながら耳元で囁く。 「お前は影の存在だが、もうすぐ実体化して光に置き換わる」
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