1章

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「この間、検査に行ってきたけど、術後も良好、問題なしだって。絵理子には、心配ばかり掛けたけど、本当に感謝してる」神崎 絵理子43歳。彼女は、高校時代からの親友。バツイチだが、子供は居ない。彼女は、子育てママ、シングルマザーでも、在宅ワーク出来る、IT系の会社を設立し成功した女社長。私も彼女の会社の社員として働いている。そんな彼女が、息子の居場所を見つけてくれたのだ。場所は神奈川県横浜市、お店は前に勤めていた系列で、今のお店では、店長として働いているらしい。私は、いてもたってもいられなくて、横浜への引っ越しを決めたのだ。それが今日である。 「感謝だなんて。親友が困ってたら、助けるのが当たり前でしょ。それより早いとこ片付けて、ご飯行こうよ」 片付けも終わり、私達は近くにある、ファミリーレストランへで食事をする事にした。私は、ミートドリアのセットを注文し、絵理子はカルボナーラのセットを注文した。 「ところで絵理子、あの子を見つけてくれたのは、凄く感謝してるけど、どうやって見つけたの?」 当然の疑問なのだが、私は息子が見つかったって言う、喜びが強過ぎてその疑問を忘れていたのだ。
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