3章

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「あの…彼女とか…居ないの?」聞いていいのか分からなかったけど、気になったので聞いてみた。 「今は彼女はいません」 「そうなの…」出来る事なら私が一緒に、なんて大それた事を考えてしまった。でも、直樹からみたら今の私は、ただのオバサン。無理に決まってる。でも…。 「あのう、私と一緒じゃ駄目かなぁ?あのなんて言うの、この日1日だけでいいから、私が貴方のお母さんになって、なんて言うんだろう、その、なんて言うか、そうそう、上京して来たお母さんを息子がディズニーランドへ連れてってあげる、みたいな…」すると直樹は何やら考え込んでしまった。なんだか気まずいムードになってしまった。私は慌てて言った。 「あの、じょ冗談よ。そんなねぇ、オバサンと二人でディズニーなんて嫌に決まってるわよね。今のは忘れて」すると直樹から思いがけない答えが返ってきた。 「いいですよ!それ面白そうって言うか楽しそうだし。本当に1日だけ僕の母親になってくれるんですか?」 「えっ、ええ、貴方が良ければ私は…喜んで…」 「じゃあ決まりですね!1日だけ親子になって、行きましょうディズニー!」勢いで言った事が現実に。
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