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「あれエミリオ様じゃないか?」
「グラン様も居るよ!あの女の人…お姫様なのかな?でもあの二人に守られてるんだから高貴なひとだよね?」
「だよな!どこの姫様なんだろ…あんな人達に守られてんだもんなぁ」
うーん…?もしかしなくても俺はやばい二人と一緒に居るんじゃないのか?俺は二人に歩み寄り、二人の事を聞いてみた。
「エミリオとグランってどんなや…方なんです?」
「あんた知らないのか?エミリオ様は一人で千人相手に傷一つ負わないまるで戦神ですよ!」
「グラン様も怪力の持ち主で巨木くらいなら片手で持ち上げられるほどなんですよ!はぁ…そんな二人に守られてる貴女様は凄い方なんでしょうね」
女性に手を取られ、俺は困惑しながら笑みを浮かべておいた。異世界から来た一般男性ですなんて言える訳もなく、手を離されればエミリオが戻ってきて俺を抱き上げて連れてゆく。
「えっ…と…国戻ろう?」
「あの二人に何か吹き込まれましたか?」
「違くて、その、二人共俺一人の為に国出ていいような人じゃないだろ…?」
「私が守る人は私が決めます。きっとグランもそう言いますよ」
俺が言えば微笑まれ、グランが用意していた馬に乗せられ二人も乗り、街を出て早速馬を走らせてゆく。俺が居なければ二人はあの国に居たんだろ…?俺…本当に二人と国を離れていいのか…?
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